コラム

COLUMN

東京都・多摩地域の高齢者が頼れる終活の相談場所として(行政書士事務所ができること)

2021.05.03
終活

行政書士事務所は街の身近な専門家です。

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 人生100年時代と言われ、最近では「終活」という言葉が一般的に使われるようになりました。私たち行政書士事務所LegalAgent(リーガルエージェント)は2018年の開業以来、相続手続、終活のお手伝いを合わせ延べ500件以上の相談を頂いてまいりましたが、相談に来られる方やご逝去された方の8割以上のお客様が80代以上であり、70代でお亡くなりになられる方は本当に少ないという印象を持っています。


 巷でよく聞く「終活」ですが、具体的にどんなことに取り組んだらよいかわからない、という方が多くいらっしゃいます。

「終活」は①ご自身のため②ご家族・大切な人のため、に行うものです。


①ご自身のために行う終活とは、主に今後の人生を安心して過ごすために行う終活です。例えば定年退職になりお仕事を終え、今後はご夫婦やお一人で家での時間が中心の生活になる場合にこれまでの人生を振り返り、

・これまで大切にしてきてこれから会いたい人や、長く会えていなかったもののこれからは会いたい人

・ライフワークにしてきた趣味や新しく取り組みたいこと

・今後有事の場合には誰に頼り、どういう生活を送って年を重ねていきたいか

を考えることによって、これからの人生をどう生きていくかを考えることに繋がります。どのような時間を過ごすかを考えることによって、どのように財産を使っていくか、今現在と今後の財産の状況やライフプランを考えることになります。

 ライフプランを考える際にポイントとなるのは、介護を受ける場合や後期高齢者となっていった場合に「どこで生活をしていきたいか」と「誰に面倒を見てもらうか」の2点となります。今日ではご自宅で最期を迎えるという方はほとんどいらっしゃらず、基本的には高齢者施設で生活をしていて病院に入院し病院でご逝去される、という方が一般的です。高齢者施設に入居する場合にも、入院をする場合にも、そしてぎりぎりまでご自宅にて生活を続けたいという方も、もしもの時に面倒を見てくれる方が必要となるため、お子様がいらっしゃらない方は専門家に依頼することも含めて検討を始める必要があるといえます。


②ご家族・大切な人のために行う終活とは、残された方が行わなければならない手続きに寄り添って進める終活です。

 残された方は、大切な人を失った悲しみと合わせて数多くの大変な手続きを進めていくことになります。体調を崩した段階から病院や高齢者施設へと通い、各種手続きを進め、亡くなってからは葬儀、納骨、法要と合わせてライフライン等各種契約の解除や終末期に生活していた拠点での遺品整理、高齢者施設や病院の清算、市役所での手続きに財産関係の相続手続き等、故人を思い悲しむ間もなく手続きに追われることになります。

 残された大切な方にとって、上記の手続きは必ず行わなくてはならないことですが、ご本人が生前に情報や方針を残しておいてくれることによって大いに軽くなることがあります。誰を呼びどんな規模で送られたいかというお葬儀についての希望、判断能力や意識を失ってからの介護や医療の希望、ご自身が所有している財産に関しての情報や遺産相続についての希望、この3~4点だけでも明らかになっていることで重い手続きが大いに進めやすくなります。


人生100年時代。長生きできる医療、介護環境が整って参りましたが、ご自身、大切な方が向き合う手続きはまだまだこれまで通りのアナログなものが多いです。今後の人生の希望を考える意味も含めて、取り組んでみてはいかがでしょうか。