コラム

COLUMN

「証券会社」「信託銀行」どちらに問い合わせる?

2024.12.22
相続

35 (2)

こんにちは。

行政書士法人LegalAgentです。





前回のコラムでは、株式の名義を管理している場所が複数あることをご説明しました。

相続のお手続きの場面では、「証券会社や信託銀行、どちらに確認をすればよいのか?」と迷う場面も多いと思います。

今回は、そのポイントをすっきり整理いたします。


●証券会社が扱うもの

証券会社が管理している主な商品は、

・単元株(一般に売買できる株)
・投資信託
・MRF、現金

です。

日頃の株式の売買や保管は、すべて証券会社を通じて行われ、相続手続きで最初に請求する残高証明書も、証券会社から発行されます。
まずは証券会社で、保有銘柄と単元株数を把握します。


●信託銀行が扱うもの



信託銀行は、株式会社から委託を受け、株主名簿を作成したり、配当金を支払ったりする機関(=株主名簿管理人)です。

信託銀行で管理しているのは、主に次の3つです。

・単元未満株(端株:1株や10株など100株に満たない株式)
・特別口座に入っている株(2009年以前に購入し電子化されていない株式)
・未受領の配当金

証券会社の残高証明書には、単元未満株の記載はありません。
そのため、保有銘柄が分かったら、その銘柄の株主名簿管理人(信託銀行)に必ず照会をします。

また、信託銀行は上場株式の株主名簿を一元管理しているため、「相続人が気づいていない株式」や「残高がある銘柄」が判明することもあります。
そのため、照会を行う際には「判明している銘柄だけでなく、その銘柄を含む全銘柄について」調査を依頼すると漏れがなく安心です。


信託銀行へ照会するときは、以下の内容をまとめて伝えましょう。

・単元未満株の有無の調査
・保有している銘柄を含む全銘柄の有無の調査
・特別口座の有無の調査

一度の照会で併せて確認することで、隠れ資産・隠れ債務の把握に役立ち、相続手続きがスムーズに進みます。


34 (2)


●まとめ



株式の相続手続きは、次の手順で行うとスムーズです。

①証券会社に残高証明書を請求し、単元株を把握する。
②残高証明書に記載のある銘柄の株主名簿管理人(信託銀行)に照会し、
・単元未満株
・保有銘柄を含む全銘柄
・特別口座の有無
をまとめて確認する。

管理している機関が分かれているため複雑に感じますが、手順を押さえれば確実に調査することができます。